はじめに…

以前読んだ川内有緒さんの本が、とても印象的だった記憶があり、別の本も読んでみたいと思っていたところ、「バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録」を見つけたので、「バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録」川内有緒著を読みました。

読書感想

川内有緒さんは、国連職員だった頃に訪れたことのあるバングラデシュに、放浪の吟遊詩人・バウルを探しに行った旅について、「バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録」に綴られています。

暑そう。お腹壊しそう。危なそう。それもそうかもしれない。バックパッカーも立ち寄らない国、それがバングラディシュだ。(「バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録」本文より抜粋)

冒頭で、川内有緒さんが友人と交わした会話をもとに、述べられている言葉からも、バングラデシュ、という国についてイメージするものは、ポジティブなものばかりではないことがわかります。私も、バングラディシュについて問われるとしたら、抜粋した文にあるようなイメージしかありませんでした。

“バウル”とはいったい何なのか。見に行く価値があるのか。それは、私にも分からなかったのだ。(「バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録」本文より抜粋)

川内有緒さんは、バングラデシュへの旅の様子のみならず、ご自身の内面、ご家族のこと、仕事のこと等いろんなことに触れていました。

バウル探しの旅をしながら、自分の内面に向き合うようなことが折に触れて表れていました。

バングラディシュの旅行中、チャと呼ばれる甘いお茶を飲む描写には、惹かれるものがありました。川内有緒さん自身は、カレーが続く食事に飽きてしまったことを正直に綴られているところに飾ることなく記録されていることが伝わってきました。

また、バングラデシュの旅で出会った人々とのやりとりや目に留めた光景から、川内有緒さんの学生時代の留学経験での思い出や国連職員時代のことだとかに結びつくこともあったりと、川内有緒さんの内面にも文章を通して、間接的に触れるような気持ちになりました。

最後に…

「バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録」は、バウルを探す旅、という川内有緒さんの記録から、バングラディシュの歴史、文化、人、いろんなものを読み取れる濃厚な内容で、学びの多い1冊でした。