はじめに…

インパクトのあるタイトルに目が留まり、小野美由紀著「傷口から人生。メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった」を読みました。

読書感想

「傷口から人生。メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった」は著者の小野美由紀さんによってご自身が経験された、大学受験や就活のこと、家族のこと、ご自身のことが赤裸々に綴られたものでした。

小野美由紀さんとお母様やおばあさま、おじいさまのことが描かれていて、これまでの小野美由紀さんの心の葛藤としての実体験が、言葉として吐き出されたものを読むことで知る家族のあり方を考えさせられました。

母子家庭、というのは本文の中でも小野美由紀さんが現在では珍しくも無いものの、子供の頃は違った、ということが小学生の頃の体験とともに描かれていて、なんとも言えない気持ちにさせられました。

家族のあり方、というのは昨今では、多様なあり方が見受けられるようになったとは思うけれど、かくあるべき、という決めつけのようなもの、世間体というものが、少なからずあって、そういうものに知らず知らずのうちに傷ついたり、嫌な思いをすることがあります。

家族の中で起きていることこそ、相談したり解決できる糸口が見つかりにくかったりするもの、親子関係なら尚更だと思えたし、小野美由紀さんの経験されたことを他人事ではないような、同調するような気持ちで読んだ箇所もありました。

ずっと、ネガティブな感情は殺さなければいけないものだと思って生きてきた。

でも、違う。

ネガティブは力なんだ。

本当は、別の形をもって、芽吹くかもしれないエネルギーなんだ。

誰もが芽を出すエネルギーを持っている。(「傷口から人生。メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった」本文より抜粋)

小野美由紀さんの心の葛藤を描写している箇所の中でも、特に印象深かったのは、この箇所でした。ネガティブを良しとしない風潮は数あれど、ネガティブであることを別の力が芽吹くかもしれない、と置き換える考え方は素敵だな、と思いました。

最後に…

「傷口から人生。メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった」を読むことで、自分の内側に抱えているものと向き合うことで開ける道があるならば、目を背けず、もがいたりすることで得られることもあるし、ネガティブであることが悪いことではない、とも思えて心のモヤモヤした気持ちが少しだけ吹っ切れたような気がしました。