はじめに…

私は、これまで昆虫をやや苦手としてきました。昆虫採集などは幼い頃に、幾度か経験があるものの、成長するにつれて、昆虫は苦手なものとなっていきました。

写真を撮ることが趣味の1つになってからは、花と昆虫の組み合わせに心惹かれることが増えました。苦手、苦手と言いつつも、気になる存在であった昆虫を丸山宗利著「昆虫こわい」を読むことで、知らなかったことを知る、考えるきっかけになりました。

読書感想

「昆虫こわい」は、丸山宗利さんが研究対象の昆虫を求めてサバンナ、アマゾンなどへ訪れた際の昆虫との出会い、現地の様子や人々との出会いなどが綴られた、いわば昆虫探検記でした。

昆虫や現地での丸山宗利さんの様子や景色の写真が掲載されていることで、文章と併せて昆虫の姿であったり、それぞれの土地の様子を楽しめました。

やっぱり、自分が好きで、美しい、かっこいいと思うものを野外で観察し、自分で採集したいということしか真の動機にはなりえない。

(「昆虫こわい」本文より抜粋)

本書の中で、丸山宗利さんが昆虫を研究すること、研究対象の昆虫を求めて海外へ行くことについては、この言葉に言い尽くされていると思いました。そうでなければ、昆虫に咬まれたりなどしても、採集を続けることなどできやしないのかもしれません。

どんなことにも共通することではあると思いますが、誰かの経験や言葉からではなく、自分の体験として得るものはないことが伝わってきました。

フェアトレードを批判するつもりはまったくなく、むしろ立派な考えだとは思うが、それでは解決できない現状があることを知ることができたのは良かったのかもしれない。

(「昆虫こわい」本文より抜粋)

「昆虫こわい」の中では、昆虫のことに限らず、訪れた土地の人々の暮らしの様子が綴られていたりして、日本で暮らしていると想像することが少なくなりがちなことを考えさせられました。

また、現地の人々とのほのぼのとしたやりとりが思い浮かぶようなことも書かれていて、海外での人々や生き物との出会いから得るものの多さが伝わってきました。

多くは地味な調査の繰り返しで、小さな感動はたくさんあったが、その楽しさを人様に伝えるのは難しいものばかりである。

(「昆虫こわい」本文より抜粋)

丸山宗利さんが目にしたもの、触れたものだとかを文章や写真から読んだり、見たりしたものだけでも私は十分なほどに得るものがありました。私には、丸山宗利さんの言葉にあるような地味な調査の繰り返し、というものを想像することしかできないものの、昆虫について知らなかったことを知る良いきっかけにもなりました。

最後に…

丸山宗利著「昆虫こわい」を読むことで、昆虫が好きな人、研究をしている人の言葉からは、想像以上に昆虫に対する情熱が垣間見えてきました。

私にとっては、やや苦手な昆虫ではあるものの、昆虫についての面白いこと、知っておいて損は無いな、と思うことを知ることが出来ました。