はじめに…

「死の足音が聞こえる。…」から始まる作品の内容紹介に、ふと目が留まり、「足音にロック」奥田徹著を読みました。

読書感想

「足音にロック」奥田徹著は、人材派遣会社で営業を担当している福岡という男性が主人公が、ある日、自分にゆっくりと近づいてくる足音に気づいたことから始まります。

その足音は、ヒールで歩いている女性のようなものであり、その音が聞こえてくると死へ近づいているような感覚に陥りつつも、その正体がなんなのかはわからず、日々を暮らす福岡の姿がありました。

ある日のこと、終電で眠ってしまった福岡は財布を盗まれてしまい、後日、警察に届けられたことから、拾得者の女性と会うことになったことから、奇妙な出来事が始まります。

また、福岡が暮らすアパートの隣室で暮らす少年との出会い、やりとりも福岡の日常の変化が現れる出来事となりました。

主人公の福岡が勤務する派遣会社で、福岡が担当する派遣先で働く女性との関係も、終わりまで見逃せないものとなりました。

福岡が働く派遣会社が、いわゆるブラック企業であるところも、読みながらやるせない気持ちになりつつ、最終的に福岡が決断したことには、フィクションであることをわかっていながらも安堵しました。

いろんな出来事が続きつつも、過ぎていく日常で、死の足音がところどころで表れるところに、ある種の不気味さがありました。

最後に…

「足音にロック」奥田徹著を読んでみて、死の足音というものが聞こえてくるようになった福岡という主人公の日常が、日々やるべきことを消化していくだけだったものの、出会いや繋がりで変化し、ストーリーの中での言葉を借りれば、ロックであれというような気持ちになりました。