はじめに…

某有名書店の書店員によるエッセイだと知り、型破りな方でもあると聞けば、読書欲が募り、「探してるものはそう遠くはないのかもしれない」新井見枝香著を読みました。

読書感想

「探してるものはそう遠くはないのかもしれない」新井見枝香著は、書店員だからこそのエッセイというよりは、「会社員に向いてない」「結婚に向いてない」など内容が気になって仕方ないとなるような、新井見枝香さんの日常をユーモアたっぷりに切り取ったエッセイでした。

ガイドブック片手にわざわざやって来た観光客は、ハレの日のごはんだからそれでいい。だが、しがない会社員が、なんでもない日の慌しい昼休憩に掻き込んでいい値段ではない。神保町のカレーは、だいたいそんな感じなのだ。

(「探してるものはそう遠くはないのかもしれない」本文より抜粋)

神保町で働いている人への幻想を、より現実味を帯びて綴られているところにうんうんと頷きました。私も、似たような場所で働き、暮らしているので、言わんとしていることに共感しました。それでも、やっぱり神保町のカレーは魅力的に見えもするし、聞こえも良いから、隣の芝生ってやつなのかもしれません。

自分にはついてないものについて知ること、体験したことのない世界へ飛び込むことが、私は大好きなのである。

(「探してるものはそう遠くはないのかもしれない」本文より抜粋)

新井さんの好奇心たるや、と感心しつつ、まさか書店員さんのエッセイで下ネタとされる部類の話が出てきたり、新井さんの身も蓋も無い話題が満載とは思いもよらずでしたが、どれもこれも面白い話ばかりでした。

何を公開するか、しないか。そもそもSNSをやるか、やらないか。逡巡しまくっての、飯なんだろう。

だから見てしまうのだ。今日も平和な飯テロタイムラインを。

(「探してるものはそう遠くはないのかもしれない」本文より抜粋)

なんでもない日常のどこかにスポットライトを当て、切り取り考えたりするのが、新井さんは本当にお上手で、そういうところに書店員だからこその言葉の表現にグッと引き込まれるような気さえしました。

最後に…

「探してるものはそう遠くはないのかもしれない」新井見枝香著を読んでみたら、読み手を飽きさせない文章力とユーモアに溢れたエッセイに出会えました。次回作があるならば、必ずや手にしたい、そう思える1冊でした。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

探してるものは そう遠くはないのかもしれない [ 新井見枝香 ]
価格:1080円(税込、送料無料) (2018/1/13時点)