「直島古民家シェア暮らし」まつざきしおり著を読んだ。
本作品は、まつざきしおりさんのかわいらしいイラストによるイラストエッセイとのことで、以前から気になっていた。
直島のことを私は、本作品を読むまで知らなかった。本作品の内容を読んでみて、作中で描かれていた景色を自分の目で見てみたくなった。
まつざきしおりさんが、直島へ移住するきっかけなどは、言い方は悪いかもしれないが、どこかで聞いたことがあるものだった。
しかし、行動し、住み始めた人にしか描けない日常に溢れているエピソードばかりだった。
移住する話は、今までも様々な形で見聞きしてきたけれど、働き始めたカフェの仲間とシェア暮らしを始める、というのは、なかなか新鮮に思えた。
誰かと暮らす、というのは我慢だとか譲り合いだとか、愚痴っぽくなることもあるだろうに、ポジティブなことが描かれているのは、本当に気の合う人と出会えたということなのかな、と少し羨んでしまった。
また、作中にてまつざきしおりさんが働いていたカフェでの話のほかに、まつざきしおりさんが、もともとお菓子作りが好きで、移住してからもカフェの日のみならず、プライベートでも活かされるシーンがいくつもあったことが印象的だった。
私は、学生時代以来、ほとんどお菓子作りをしていないので、まつざきしおりさんのような人を尊敬する。
本作品では、移住や古民家暮らしのことをかわいいイラストで描かれているだけではなく、暮らしている地域などだからこそ突きつけられる金銭面の悩みなども綴られている。
移住したからこそ直面する悩みも含めて、便利なこと、不便なこと、島民の知恵なども紹介されているから、いろんな読み方ができる1冊だった。
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