「呪われ女子に、なっていませんか?」山田ノジル著を読んだ。
「呪われ女子」という言葉に興味をそそられ、本書を読み始めると、見聞きしたことがある女性の身体にまつわるアレコレや商品たちの数々に驚いた。
本書の中では、著者の言葉のみではなく、現役医師の方々へのインタビューも掲載されていることから、世の中に溢れている女性のボディケアの数々が、いかにとんでもないことであるか、がわかった。
以前から、なんとなく胡散臭く感じていたものは、やはりその通りだったか、という確証のようなものを得られた。
本書を読んでみることで、身体に良いとされているもので、必ずしもエビデンスを得られているものばかりではないことも多いことを改めて知った。
著名人が謳っているものだから効果があるだろう、というのは、そんなことはない、と自己判断する目が必要だ。
友人知人あるいは身内で、タイトルにもある「呪われ女子」となった人々がいる場合、できることなら逃れたいものだ。
まるっと1冊読み終え、私自身もうっかりすると呪われ女子になりかねない、ということがわかった。
と言うのも、私は、良かれと思って、つい最近、本書でも話題にされていた物を購入したばかりなのだった。今回はたまたま本書を読んだことで、自分がなんとなく良さそうだとインターネットで見つけた情報を試そうとした結果、とんでもないものを買ってしまった、とも思っている。それほどに、パッと見では真偽を確かめにくいもの、あるいは自分のために信じていたくなるなるような情報が、そこかしこに溢れかえっている。
なにかのせい、というわけではないが、ここぞとばかりにWebコンテンツや雑誌などのトピックにも、エビデンスの有無すら不明な情報が掲載されているのだから、なにが真実なのかは個々の判断に委ねられている。
「信じるか信じないかはあなた次第」なんて、決め台詞があるが、まさにその通りなのだろう。
傍から見るととんでもないものにすがってしまう呪われ女子には、心の闇あるいは心の支えにしたい気持ちと繋がるものが、次から次へと誰かによって発信され続けるのだから、せめてその網にかからぬよう、自己防衛するしかない。
「呪われ女子になっていませんか?」を読んだことで、世の中に溢れる情報に対して、なにか違和感を覚えたら、疑う気持ちが芽生えることも必要だと気づかされた。
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