「学校では教えてくれない「セクマイ」の話」新井祥著を読んだ。
本書は、著者自らの経験してきたこと、日常を中心としたコミックエッセイ形式の4コマ漫画となっていて、とても読みやすい。
著者の身の回りの方々の実体験、読者からの声をもとにしたエピソードもあり、様々なことを知ることができた。
セクシャルマイノリティについて、知らないことの方が多い。何かきっかけがないと知る機会も、ほぼない。
だからこそ、本書をきっかけに知ってみたいと思った。
本書を読まなければ、性別の多様性についても、あまり知らないまま生活していたかもしれない。
性自認についても、様々な書類などで記入する際の男女という区分だけであることに、本書を読んだり、セクシャルマイノリティのことを知らないままであれば、何の疑問も湧かなかったかもしれない。
本書を読んでみて、私はセクシャルマイノリティについて、知らないことばかりであることに、気づかされた。
また、本書の中では、セクシャルマイノリティにも治療を希望される方、そうでない方もいることを知った。ホルモン治療をされている方で女性から男性の身体になろうとしている場合の生理事情など、なるほど、と思った。
前述のようなエピソードを知り、実情についてなるほど、と思ってしまうくらい、セクシャルマイノリティについて何も知らず、いろんなことに驚きの連続だった。
本書では、海外のセクシャルマイノリティの方々のことも描かれており、その土地ごとにセクシャルマイノリティに対する周囲の人々の受け入れ方が異なることを知ることができた。
最後に、本書を読んだことで誰かの力になれたら、とまでは言わないが、多様性を理解する、ということの大切さを学んだ1冊だ。
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