「傷のあるリンゴ」外山滋比古著を読んだ。

たまには、うんと年上の方が書いたエッセイを読みたくなって、本書を手にした。

世のならわしがどうであれ、喜怒哀楽を人に知られたり、人に向かってみせるのは、愚かなことで、貴重な心的エネルギーを捨てていることになる。慶弔いずれを問わず、いっさい他人にかかわらせないで、すべての思いは内向させる。そうして精神の内圧を上げたら、目指す仕事に向けて発動させるのが賢明だということになる。

(「傷のあるリンゴ」本文より抜粋)

上記の抜粋箇所の言葉のように、どんな場面であっても他人の前で感情を露わにするのは、あまり褒められたことではないことは、幾度となく見聞きしてきた。

しかし、著者の言葉にあるように、自分の感情のなにもかもを内向きにしていき、目指すものに向けて気持ちを高めていく、という発想は良いかもしれない、と思った。

まずは内向きに気持ちを高めていくためにも、感情のコントロールをより良い方向へ向かわせていけるようにしたい。

人を見る目は苦労、失敗によって育てられる。

(「傷のあるリンゴ」本文より抜粋)

私は、今まで人を見る目というのは、人と出会ったり、人と関わる等の場数で決まる、と思っていた。

著者の言うことにも、一理あるな、と思った。

失敗は格好悪い、と思ってしまいがちだが、失敗するからこそ得られる悔しさ、学び、視野の広がり等がある。

仕事でもプライベートでも、大小にかかわらず、失敗から学んだことの方が、印象に残って次に活かせることもあるのだから、人を見る目だって、それに然りなのだろう。

失敗は実にすぐれた先生である。

だれも教えてくれないことを教えてくれる。

なるべく早く、多くの失敗という先生にめぐりあうのが、人生の幸福である。

(「傷のあるリンゴ」本文より抜粋)

本書では、幾度となく「失敗」という言葉が登場する。

その度に、失敗を恐れるのではなく、できるだけ若いうちに失敗を経験をしておきなさい、ということが具体例を交えて記述されている。

読むごとに、失敗は恥じたり、悔いたりすることばかりではなく、前向きに行動していくためのヒントを得られるチャンスなのだな、と思えてきた。

 

誰もが、他人に何でもかんでも教えてくれるわけではない。

自分自身が経験すること、行動することがすべてだ。

本書を読んでみて、自分の感情の持ち方、失敗をすることなど、今後の人生の参考になるヒントを得ることだできた。

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