「猫といっしょにいるだけで」森下典子著を読んだ。

本書は、お母様と二人暮らしをしている森下典子さんが、ひょんなことから猫を飼うことになったお話が綴られているエッセイだ。

仕事の筆が進まず、もどかしく焦りすら感じているだろうタイミングで、自宅の庭先で野良猫が子猫を産んだことから、話はあれやこれやと進んでいく。

森下典子さんご自身も、猫の親子と暮らし始めたことで、猫の成長を見守りつつ、ご自身の子供の頃のペットとの思い出、亡き父から聞いた話などの記憶が蘇る。

森下典子さんは、亡き父の話などを思い出しつつ、猫とのやり取りから、猫のコミュニティのこと、猫の生態についても、猫たちや周囲の人々からの教えで知っていく。

また、森下典子さんは、猫好きは猫しか飼ったことがないから犬のことがわからず、また犬好きは犬しか飼ったことがないから猫のことがわからないのかもしれない、しかし、自分と暮らしているものが、犬でも猫でもなく、そのものとして存在していることが自分にとってかけがえのないこと、というようなことを記述されている。

言われてみれば、私も実家の愛犬を、犬として見ることがないわけではないが、そのものとして存在を大切にしていることが思い当たる。

動物と暮らすことで伴う責任は、重々承知しつつも、動物と暮らすことで得られる満ち足りたような気持ちなどは、計り知れない。

私は、猫と暮らしたことはないが、多少触れ合ったことはある程度だ。

本書を読んだことで、猫との暮らしにも興味を持った。

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