「ブスの自信の持ち方」山崎ナオコーラ著を読んだ。
最近、女性の生きづらさなどがテーマの本をよく読んでいる。
生きづらいのは、性別だけに囚われるべきではないことは、なんとなくわかっているつもりだ。
本書では、「ブス」の敵が「美人」ではなく、「ブスを蔑視する人」であること等が山崎ナオコーラさんの経験などに基づいた考えが述べられている。
容姿差別を含みつつ、ジェンダー論とも言えるテーマ、恋愛、結婚、子育てなど、山崎ナオコーラさんのあらゆる事柄について触れることで、生活の様々なところに思わぬ形でよからぬことが刷り込まれていることに気づかされる。
「ブス」は個人に属する悩みではない、社会のゆがみだ。
社会は変えられる。
「ブスの自信の持ち方」本文より抜粋
容姿のことは、個々の悩みとして捉えられがちだ。
家族であれ、友人であれ、他人の容姿を悪く言うことは憚られるべきだ。
かと言って、自分のコンプレックスなどをわざわざ自虐的に言う必要もない。
「悪気はなかったんだ」という言葉で、許してもらおうとする人がいなくなってほしいな、と思った。
また、本書の内容とはやや異なるが、巻末に著者プロフィールのほかに、校正、装丁、組版、編集のプロフィールや目標が掲載されているところが、どんな方々が携わっているかが垣間見えるようで良いな、と思った。