「モリのアサガオ番外編」郷田マモラ著を読んだ。

本書は、刑務官と死刑囚との禁断の友情を通じて、死刑制度のこと、死刑囚のこと等が、描かれている作品の番外編である。

本書では、主人公に後輩ができてからのこと、主人公が刑務官としての職務に慣れてきたことを実感するエピソードがいくつも描かれている。

そして、主人公が刑務官の仕事に慣れてきても、死刑制度の是非について結論に至らないことが描かれていたように思う。

著者の言葉でも述べられていたが、正解不正解と言い切れないこと、わからないままであることも必要なんじゃないかな、と思った。

とてもデリケートな問題だからこそ、どちらかを選ぶことだけを求められるべきではない。

普段接する機会のない場所、職業と言ってしまえばそこまでのことなのかもしれないが、こぼれ話として「モリのアサガオ」は、誰かに取材してきたわけではなく、関連資料などを参考にして描いた作品だ、ということを知ることができただけでも私にとっては、大きな収穫だった。

本編を読んだ時、ドラマ化された映像を観た時のこれまでに出会ったことがない、世界観を見せつけられた衝撃は未だ忘れられない。

もし、本作品の続きが描かれることがあり、著者が願っている映画化が叶うのなら、見てみたい。