「「誰かのため」が、「自分のため」につながる」中村由美著を読んだ。
CURRY HOUSE「CoCo壱番屋」で 、20年以上にわたり社長秘書を務めた著者だからこその仕事術を知りたくなり、本書を読むに至った。

社内外問わず、誰かのためになるであろうことをされてきたことが、どのシチュエーションでも伝わってきた。
そこまで考えたことがなかった、というような例もあり、今後の参考にしておきたい物事の捉え方を知ることもできた。
人間は感情の生き物であり、人が集まるところには、自然と悪意も生まれます。
誰かが悪者の役割を与えられてしまいます。
「「誰かのため」が、「自分のため」につながる」 本文より抜粋
誰かに言われるまでもなく、どこかわかっているつもりであったことでも、上記の抜粋箇所のようにズバリと述べられていることで、確信を得ることに繋がることもある。
私は、現在、職場にて悪者の役割になっている、という現実がある。
自分自身のそういった境遇を悲観するつもりはない。
今まで働いた会社でも、似たようなことは幾度もあったけれど、現在の職場での人々のやり口が、あからさまに伝わってくるものばかりだから、認めざるを得なかった。

ただ救いなのは、同じ部署内の全員から悪者扱いされているわけではない、ということだ。
それでも、このままでは自分が限界を超えてしまうと思い、同じ会社にとどまり続ける必要はない、と決断したところである。

それはそうとして、話は本書の話に戻るが、やはり誰かのために気配りできる、というのは並大抵のことではない。
どんな相手であっても役職などではなく、人として尊重しつつ、もとより人が好きではないと相手を気遣うというところまで至らないだろう。
本書を読んでみたことで、ビジネスの場でこうありたい、という人物像をイメージするにはもってこいの内容と出会えた。