誰かの感性に触れる時間を持つ贅沢
“読書”は、文字を追うばかりではなく、誰かの感性や価値観に触れる時間だと思っている。
誰かが表現しているもの、というのは、文字ばかりではなく、被写体を映し出しているものから何かを読み取ったり、感じ取ってみて欲しい。
パラパラと写真集のページを捲ることで、出会う表現の世界も楽しいことを共有したい。
七菜乃/My Aesthetic Feeling
七菜乃さんの作品を観ていると、ヌードというのは全裸のみを指すのではなく、パーツだけの場合でも魅せ方ひとつであり、女体という、それぞれが異なるものを持つ身体こそ、個性に溢れ、観る者を魅了するアートになる。
市橋織江/PARIS
フランス・パリと聞けば思う浮かぶような定番の景色や街並みも市橋織江さんの手にかかるとこんなにもドラマティックで、どことなく切なさすら感じるのだなぁ、としみじみしてしまう1冊。
山本まりこ/熊野古道を歩いています。
晴れている日ばかりではないからこそ、いろんな天気での一期一会の景色、地域の伝統行事なども切り取られていて、現在も引き続き熊野古道を歩いているという、山本まりこさんによる今後の熊野古道の景色がとても楽しみになる。
桑原奈津子/いっぴきとにひき
一緒に暮らすペットをかわいがる気持ちのほかに、思いやる気持ちがあることで共生していることが、日々の暮らしの中で、より楽しいものとなるヒントがいくつも見つかる写真集。
桑原奈津子/パンといっぴき
景色が変わらないような気がする日常も、定点観測を続けることでちょっとした変化だとかを楽しめるというヒントを得られる。
岩合光昭/ふるさとのねこ
青森・津軽の季節ごとの景色とともに、リンゴ農家の作業小屋の猫たちを中心にした成長の様子が切り取られた写真集。
書店では手に入らない一期一会もある写真集
写真集は、いつでもどこででも購入できるものばかりではない。
今回紹介したのは、現在でも手に入るものを優先している。
写真展などのイベント限定販売、オンラインショップ限定販売などもあるし、いつの間にか絶版になってしまうこともある。
良いな、と思う写真集と出会ったら、できるだけ自分の手元に置いておけるようにすることをオススメする。