「仕事の「生産性」はドイツ人に学べ 「効率」が上がる、「休日」が増える」隅田貫著を読んだ。
本書を読んだ2019年12月現時点で、私は会社では働いていない。
しかし、会社に所属していなくても、働くこと・稼ぐことであったり、物事の捉え方などに関して、本書を読むことで得られるヒントがあると良いな、と思ったのだ。
著者は、ドイツ企業で働き、暮らした経験から得た、ドイツ人の考え方を様々なエピソードから本文で述べている。
日本人とドイツ人の似ている部分も例に上げつつ、日本人にはない効率的で無駄のない発想などが紹介されていた。
ドイツはいいものを高く売るという考え方をしています。
企業が利益を出せれば景気はよくなり、高い給料を払うこともできる。
結果的に国民1人ひとりの生活に還元されるので、ドイツの経済は安定しているのでしょう。
「仕事の「生産性」はドイツ人に学べ 「効率」が上がる、「休日」が増える」 本文より抜粋
こうして抜粋箇所を読むだけでも、日本での考え方と異なることがハッキリとわかる。
日本では、“安くて良いもの”が重宝される傾向が強い。
このほかにも、仕事の取り組み方として、様々な例が挙げられていた。
日本の企業でも、海外の企業の取り組み方を参考にした働き方改革のようなものを、見かけるようにはなってきた。
給料についても、上記の抜粋箇所のような考え方を取り入れる企業が増えたら良いな、と思う。

また、ドイツで暮らしたことから気づいた、日本の過剰サービスについての話も興味深かった。
ドイツ人を始め海外の人々と日本人を比較するとしたら、自分に割り当てられたもの以上のことをするか否か、ということでわかる国民性とも言える。
過剰を求め続けると、心が窮屈なものになることもよくわかるエピソードがいくつもあった。
本書を読むことで、会社に所属して働き続けるのならば、忖度することよりも割り切って働くことの方が自分の人生を大切にできそうだな、と思った。