私は、わりとメモ魔だ、と思っていた。以前、テレビ番組の密着にて前田裕二氏がメモする様子を拝見して、メモすることが生活の一部になっている人、というものにメモ魔というのは、こういう人のことを表現するのだな、と私の甘さを感じたことを記憶している。
メモすることのメリットであったり、ただメモするだけではないものを知りたくなり、「メモの魔力」前田裕二著を読んだ。
本書を読み始めて、まずは“メモによって鍛えられる5つのスキル”について、確認できた。
メモによって鍛えられる5つのスキル
①アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)
②情報を「素通り」しなくなる(情報獲得の伝導率向上)
③相手の「より深い話」を聞き出せる(傾聴能力の向上)
④話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)
⑤曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)
「メモの魔力」本文より抜粋
メモによって鍛えられる5つのスキルは、上記の通りだ。
メモを取る為の身の回りのことも大切だが、メモを取るのが仕事中のみならず、誰かとの会食の際であったり、どこででもメモを取る、という前田氏のメモ魔としての徹底ぶりには、上記の抜粋した5つのスキルのことを考えると、なるほど、となる。
メモ魔振りも、良い意味で周囲の人々を巻き込んでいけば、おもしろい方向へ転がっていくんだな、ということが本書の中で読み取れたように思う。
また、前田氏によるメモの取り方には、ノートの使い方、ボールペンの色の使い分け等々だけではなく、メモを取ることが好きになるよう、お気に入りのアイテムを揃えることも提唱されている。
たしかに、メモを取ることが自然と身につくようにするには、ノートやペンが自分にとって使いやすいものであったり、気に入るポイントがなければ手に取ることすら遠のく。
文房具をわざわざ手にすることが面倒ならば、スマホやタブレットなどでも良いだろうし、そこは自分の生活スタイルに馴染むもので利用していけば良い。
自分は根底で何を願っているか、この自己理解が進むと、日々をただ漠然と過ごすのではなく、目の前の取るに足らない何かをアイデアに変えたり、夢の実現に前のめりに生きることができます。
受け身で生きるのではなく、楽しみながら、自分からとりに行く。
そういうスタンスを持つと人生は一気に楽しくなります。
「メモの魔力」本文より抜粋
本書を読み進めていくと、メモを取ることについて、メリットばかり目に飛び込んできた。
なかでも上記の抜粋箇所については、前田氏のこれまでにメモを取ってきたことで実現してきたことを具体例として紹介されていたことからも、読んでいてなんだかワクワクしてきた。
ワクワクしてきた、ということで言わずもがなではあるが、私のメモを取る習慣がちょっと変わる、ということにしておきたい。
学生時代の就活では、自己分析も中途半端だった私は、未だに自己分析に躊躇し続けているところがある。本書の巻末にて1,000問の質問を拝見して、自己分析から逃げていることを確信した。
メモを取り、自己理解が自然とできるようになることで得られるものがあるならば、やってみようかな、と思う。自分が好きなこと、やってみたいことなどは、誰かに言われるがままでは叶わないから、自分の根底にあるものを突き詰めたみたい。