スポンサーリンク

【読書感想】現代百物語 悪夢

読書
この記事は約2分で読めます。

岩井志麻子さんによる「現代百物語」シリーズ第5弾「現代百物語 悪夢」を読んだ。

この現代百物語シリーズは、岩井志麻子さんの知人・友人から聞いた実話、あるいは岩井志麻子さんの体験した話など、多少の脚色などはあるが実話を述べられている。

今回の現代百物語を読んでいて、不安や不満を解消したいわけではなく、不安や不満を抱えることで安心できる人がいる、ということを知った。そういう人もいるだろうな、とは薄々わかっていても、直視しようとはしなかったから、本書に収録されている話を読んで確認した、というところだ。

また、心霊写真についての話もあり、フィルムカメラからデジタルカメラの時代に変化したことで心霊写真の写り方にも変化がある、という話もあったのが印象的だった。

 意表を突きすぎる写真も怖いけれど。

説明されなければまったく怖くない写真というのも、なかなかに怖い、のかもしれない。

「現代百物語 悪夢」本文より抜粋

心霊写真にまつわる話で、そこにあるはずのないものが写り込んでいることについて、上記のように述べている。この実話での心霊写真は、受け取り方によっては、それほど怖くはない。

この話を読み、私がこれまでに撮影したものの中にも、意図せず写り込んだものがあったのかな、なんて考えたりもした。

このほかにも、岩井志麻子さんの愛犬にまつわる怖い話も記述されているのも、人と暮らすペットならではの行動だったが、自分の身に置き換えたら、気になる行動だよな、と思った。

今回も、現代百物語シリーズならではとして99話にあとがきを添えて100話として、締めくくられていた。このシリーズは、自分の身近では起こりそうもない実話ばかりだからこそ、他人事として覗き見ているような気持ちになる。