作品タイトルが気になって、「部長が堕ちるマンガ」中村朝著を読んだ。
タイトルにある部長が堕ちる先は、オタクだ。これは、ややネタバレになるかもしれない。
とある会社の部長が、部下からの言葉がきっかけで、どんどんオタクという沼に堕ちていく。ゲーム、アニメなどに部長が夢中になっていく姿からは、それまでのお堅い部長の姿は薄らいでいくかのよう。
その一方で、部長をオタクへと導いた部下は、部長を同人誌の登場人物として描き、イベントで販売してしまう。
部長がオタク化すればするほど、いつしか会社の中のみならず、ゲームやアニメで活躍する声優や業界人まで取り込んでいく、というストーリーは、ビジネス系作品ではお目にかかれそうにない。
部下の言葉に耳を傾けて、いつしか共にゲームやアニメを楽しんでいる部長というキャラクターに惚れてしまう作品だった。