スポンサーリンク

【読書感想】走る奴なんて馬鹿だと思ってた

読書
この記事は約2分で読めます。

 タイトルがパッと目に入ってきた時から、気になって数ヶ月…そろそろ読んでおかないと気になったままでは気持ち悪い。そう思って、「走る奴なんて馬鹿だと思ってた」松久淳著を読んだ。

 本書は、Tarzanで松久氏が連載されていたものをまとめたエッセイだ。タイトルからも察するものがあるが、もともと松久氏は運動を習慣にしておらず、夜型の生活を続けていたそうだ。ある時、松久氏は毎年の不調が酷くなったことから、医師の助言もあり、太陽光を浴びる生活になるようにしつつ、自宅近くを走るようになったようだ。

 あんなにも“走る奴なんて馬鹿だと思ってた ” 自分が、いつしか走ることにハマっていき、ラン用アプリで自分が走った距離や経路を眺めながら酒を飲むのが楽しくなっていく松久氏の様子は、なかなか愉快にも思える。

 松久氏は、もともとの生活リズム、生活習慣のことのほかに、孤独で楽しめるものを好み、何かにハマるとマニア化することを述べられていた。こうしたことが、本書では至るところで感じられる描写があるし、どんどん走ることに夢中になり、いつしかマラソン大会に申し込みするほどになるとは、すごいことだ。

 走ることにハマっていった松久氏に助言をする著名な人が登場したり、とあるマラソン大会に参加した松久氏へ労いの言葉を送る有名人の存在だとかも、読みどころかもしれない。

 決して若くはない年齢から始めたことに、どんどん夢中になって心身ともに変わっていくことが、ユーモアたっぷりに語られているエッセイだった。