随分前に話題になったことが記憶にあるものの、ずっと読まずに過ごしてきた本というものがいくつもある。そのいくつもある中から「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?身近な疑問からはじめる会計学」山田真哉著を読んだ。
これまでにも、会計学にまつわる本を何度か読もうとしたことがあり、その度に途中で挫折した。どれも読み終えることができなかったのは専門用語などの理解が追いつかず、読み進める気持ちが折れてしまったからだった。
本のタイトルに“やさしい”だとか“わかりやすい”などのキャッチフレーズがついていても、苦手意識ばかりが蓄積し、どうにも会計学には手つかずに過ごすばかりだった。今回も、ダメでもともとと割り切って読み始めてみたところ、冒頭部分で著者がわからないところは読み飛ばしても良い、というようなニュアンスのことを記述されていて気持ちが軽くなった。
タイトルにある通り、まずはさおだけ屋のことを例にして会計知識についての記述が続いた。そのほかの例なども、著者が暮らす地域に限った話ではないことが例に挙げられていて、イメージしつつ読み進めることができた。
本書を読むことで、これまでに読み終えることができなかった会計学関連の本を読むと、印象が変わるかもしれない、というようなことも著者の言葉にあった。たしかに、本書を読んだことで、会計知識について前進できたような気さえしている。