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【読書感想】あの女

読書
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 以前より、岩井志麻子さんの実話怪談話が好きで、読んでいる。岩井志麻子さんの怪談話の中で触れられている“あの女”のことは、それらを読む度に嫌な感じがしつつも、読むことをやめられない妙な魅力があって、気になる存在だった。

 読むかどうかを迷うよりも、実際に読んでしまった方が良いだろう、と思い、「あの女」岩井志麻子著を読んだ。

 本書では、岩井志麻子さんによる実話怪談系の著作物などに触れたことがある方であれば、どこかで見聞きしたものがあるだろう“あの女”に関する話がまとめられている。かつて岩井志麻子さんの傍にいた、“あの女”にまつわるものを改めて読む、という行為はなかなか濃厚な時間になった。

 ある時は、岩井志麻子さんが誰かの姿を借りつつ、“あの女”に関するエピソードを語り、またある時は岩井志麻子さんの体験したものとして語られているのも、シリーズものとして続いてきた証としても楽しめる。

 本書を読むことで、生きている人間の怖さ、悲しさなどが読み取れることもあるだろう。それに加えて、怪異とされるものに遭遇する機会が増えると、どんな心持になるのかであったり、誰かに洗脳されるということがどんなことなのか、など今後の参考になるかもしれない。