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【読書感想】ずうのめ人形

読書
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 澤村伊智氏の2作目「ずうのめ人形」を読んだ。本作品は、前作「ぼぎわんが、来る」と同様に比嘉姉妹が登場するので、比嘉姉妹シリーズとも呼ばれている。
前作「ぼぎわんが、来る」については、こちら↓

 さて、「ずうのめ人形」は、とあるオカルト雑誌編集部で働く藤間というが、同僚からいわくつきの原稿を託され、それを読み始めた藤間に怪異が生じたことから、野崎と比嘉真琴に助けを求めることとなる。

 藤間が、野崎と真琴とともにいわくつきの原稿について調べていくにつれ、その原稿には真琴の近しい人が関わっていたことも知る。

 本作品では、前作と比較すると比嘉姉妹が共に怪異のもとと闘うことはない。けれども、野崎と真琴のおめでたい場面も描写されているのは、とても喜ばしい。

 怪談話、都市伝説のことなど、オカルト雑誌編集部で働く藤間が登場したことで、怖い話などの怖さがどういったものなのかも語られているところが、ずうのめ人形が近づいてくる怖さを盛り上げていたように思う。

 また、現代ホラーの代表格であるところの「リング」について、いわくつきの原稿の中であったり、それに関わる人が語るところも、おもしろかった。

 「ずうのめ人形」を読んでみたら、怖いけれど、どこか悲しい物語でもあった。