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【読書感想】ナキメサマ

読書
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 大どんでん返しの最恐ホラー、という紹介文を見かけ、気になったので阿泉来堂のデビュー作「ナキメサマ」を読んでみた。

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ナキメサマ (角川ホラー文庫) [ 阿泉 来堂 ]
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 「ナキメサマ」は、ある日、倉坂尚人のところへ高校生時代の恋人だった小夜子のルームメイトだという女性が訪れることから始まる。
弥生と名乗る女性は、小夜子が親類の家がある、稲守村へ行ったきり音信不通であることと一緒に小夜子を探して欲しい、と話し、倉坂と共に稲守村へと向かった。

 稲守村へ到着し、小夜子の親類の家へと向かうと、倉坂と弥生は歓迎されるものの、小夜子には会えない、と言われてしまうが、数日後に控えた村の儀式で巫女をする小夜子の姿を見ると良い、と誘われる。

 と、ここまでは、ホラー小説などで見かけるシチュエーションが続く。途中、雑誌の編集者、ホラー作家の2人が村を訪れたことで、タイトルにもなっている「ナキメサマ」にも繋がる村の神社で行われる儀式の謎も含めて明かされていく。

 物語は、倉坂の視点、小夜子の視点が中心で描写されることで、進んでいく。後半に進むにつれ、登場人物の誰かの暴露によって、人物像が変わっていく人が複数いることで、読み始めた時とガラリと雰囲気が変わっていくおもしろさがあった。

 「ナキメサマ」を読んでみたら、大どんでん返しの最恐ホラーという紹介文そのままに、あれよあれよと騙し騙され、ナキメサマの怖さが別の怖さに変化していく様を楽しめた。