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【読書感想】凶笑面 -蓮丈那智フィールドファイルⅠ-

読書
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 先日、民俗学ミステリーが好きならば読んでみると良い、というような紹介文を見かけ、「凶笑面 -蓮丈那智フィールドファイルⅠ-」を読んだ。

 本作品は、蓮丈那智という民俗学者とその助手である内藤三國の2人が、現地調査に出向いた先々で事件に遭遇する、という民俗学ミステリー作品だ。


 蓮丈那智は民俗学者であるが、学会では異端の存在とされる人物ということで、本作品ではタイトルにもなっている「凶笑面」を含めた5編の物語を読むごとに、蓮丈那智がどんな人物であるかを知っていくこととなる。

 私は、この数年ほど、気づけば民俗学ミステリーとされる作品を読む機会が増えているけれども、そもそも民俗学を語れるほどの知識は無い。けれども、本作品を読むと、民俗学とはなんぞやというところにも触れているような場面もあり、とても助かった。

 本作品では、蓮丈那智の助手である内藤三國の視点で語られていることで、2人が遭遇した事件について蓮丈那智がどう推理しているのかを楽しめた。

 「凶笑面 -蓮丈那智フィールドファイルⅠ-」を読んでみたら、民俗学者と助手のやりとりが主ではあるものの、ところどころで民俗学を教えてもらっているような気がしてくる描写もあり、分野は違えども学生時代の講義を思い出すようでもあった。