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【読書感想】触身仏 -蓮丈那智フィールドファイルⅡ-

読書
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 蓮丈那智シリーズの2作目「触身仏 -蓮丈那智フィールドファイルⅡ-」を読んだ。本書には、表題作の「触身仏」を含む5作品が収録されている。


 本書を読み始めると、民俗学者・蓮丈那智の助手である内藤三國が、教務課の狐目との関係が、気まずいものではなくなっていることが、なんとなく嬉しくなった。何かと言えば、蓮丈那智のまわりで事件が起こりやすいことからも、味方になってくれる人がいることは心強いことだろうし、気を許せるような話し相手がいることは大切だと思えるシーンがいくつもあった。

 また、些細なところではあるけれども、現時点では2作目までしか読んでいないが、教務課の狐目の名前が明かされることは、今後あるのだろうか、というのも楽しみにしたい。

 話は本書のことに戻り、本書に収録されている5作品では、助手の内藤三國にとってトラウマになっていることに触れられていたり、内藤三國の今後に関わるような話も描かれているところが、その心情も含めて読み応えがあった。

 「触身仏 -蓮丈那智フィールドファイルⅡ-」を読んでみたら、蓮丈那智、内藤三國による民俗学について論じている内容のほか、教務課の狐目による助言も見逃せず、おもしろかった。それに加えて、巻き込まれた事件が解決しても、それに関わった人物にまつわる些細な謎が必ずしも明かされるわけではないところも良かった。