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【読書感想】新装版 ムーミン谷の彗星

読書
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 先日読んだ「新装版 たのしいムーミン一家」を読んだことから、そのまま「ムーミン」シリーズを読んでみたくなった。 

 そこで、出版された順番が前後してしまうが、続けて「新装版 ムーミン谷の彗星」トーベ・ヤンソン著、下村隆一訳を読むことにした。
(余談ではあるが、「ムーミン」シリーズとしては、「たのしいムーミン一家」より先に「ムーミン谷の彗星」が出版されている。私は、「ムーミン」シリーズを読み始める前にあたって、いくつか拝見したブログにて「たのしいムーミン一家」から読み始めると親しみやすいということを参考にさせていただいた、という経緯がある。)

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 さて、この「新装版 ムーミン谷の彗星」では、ある日、彗星が地球に向かっていることがわかり、ムーミントロールとスニフが彗星を調べるため、おさびし山にある天文台へ出かけることにしたことから始まる。天文台へ向かう道すがら、ムーミントロールとスニフは、スナフキンと出会い、その後、スノークとスノークのお嬢さんと知り合う。

 ムーミントロール達は、あと数日で地球に向かってくる彗星に怯えつつも、ムーミン谷を目指して旅を続ける。

 「そうだな。なんでも自分のものにして、もってかえろうとすると、むずかしいものなんだよ。ぼくは、見るだけにしてるんだ。そして、立ち去るときには、それを頭の中へしまっておくのさ。ぼくはそれで、かばんをもち歩くよりも、ずっとたのしいね」

「新装版 ムーミン谷の彗星」より抜粋

 これは、おさびし山の天文台へ向かう道中で、スナフキンがスニフに向けて言ったことだ。このスナフキンの台詞から、自分の欲のままに行動することよりも、もっと大切なことがあることを教えてくれている。

 本作品を読んでいると、スナフキンに限らず、ところどころでムーミントロールやその仲間達が、とても素敵なことを教えてくれている気がする。

 「新装版 ムーミン谷の彗星」を読んでみたら、地球に向かって来る彗星に怯えつつも果敢に旅をし、彗星が向かって来るその日までできることに挑むムーミントロール達の姿から学ぶことがいくつもあった。