先日読んだ雨穴著「変な家」を読み終え、続け様に「変な絵」を読んだ。
本作品の序盤で、とある大学のオカルトサークルの先輩と後輩の会話で、あるブログの内容と奇妙な絵が話題になる。この奇妙な絵の謎に迫っていく大学生たちの話かと思えば、そういうわけでもなく、章ごとに登場人物の誰かの視点で語られていく。
章を追うごとに、バラバラだったそれぞれの話が繋がっていき、序盤から気になっていた奇妙な絵の謎にも迫っていく。ある登場人物についても、ただ読んでいるだけでは気づかないが妙な違和感を抱くような振る舞いにも合点がいく秘密が明らかになった時には、ゾッとした。
「変な絵」を読んでみたら、創作だからこその緻密な伏線がそこかしこにあり、それらが物語の中で時代を越えて繋がっていく様は見事だった。