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【読書感想】うたうおばけ

読書
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 先日、くどうれいんさんの「わたしを空腹にしないほうがいい」を読み、とてもおもしろかったから、新作「うたうおばけ」を続けざまに読んだ。

 「わたしを空腹にしないほうがいい」については、こちら↓

 さて、本書についてだが、「web侃づめ」という書肆侃侃房さんのサイトで連載されていたもののほか、書き下ろしが収録されている。内容としては、くどうれいんさんの友人や一期一会な人々に関するエッセイだ。

 本書を読んでみると、くどうれいんさんの友人は、年齢も様々な方々がいらっしゃって、どの方も個性的というには誠実さが際立つような雰囲気をまとったような印象を受けた。

 くどうれいんさんの日常は、こんなにもドラマティックなのか・・・とうらやましくなるエピソードが続く。くどうれいんさんは、きっと日常の些細なことにも目を向け、気にかけるような人なのかもしれない。

 誰かの好きなもの、誰かのとりとめのない一言、そういったものを大切にしている人が、描かれる日常は素敵だ。誰かの言葉と自分の行動が、突然につながることのおもしろさ、幸福感、時には絶望のようなものすらも記述されている。

 私の日常に、こういったきらめきはあるのだろうか。何か見落としてやしないだろうか。過ぎていく日々をつぶさに心に留めておける繊細さとユーモアが、私の何処かにあったら良いのに、と思いながら、読み終えた。

 

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