発売日を楽しみにしていた、芦花公園著「食べると死ぬ花」を読んだ。
本書に収録されているのは、以前、yomyomでウェブ連載されたものなどを改題している作品ほか、書き下ろし作品だ。いずれの作品にも、久根ニコライという存在が登場し、その存在にもたらされたものによって、それぞれの主人公などがどうにかなってしまう様が描かれている。
どの作品でも、人の嫌なところがよく表現されていて、読みながらその情景などを思い浮かべると、酸っぱいものがこみ上げてくるようだったり、嫌な気持ちになることもあった。
久根ニコライという存在がなんたるかは、書き下ろし作品にて、ある人物が述べているのを読み、なんとなく理解した。私が聖書について知識が無いに等しいが故のことだから、そのあたりは、またどこかの機会で改めたい。
それはそれとしても、それぞれの作品がどこかで繋がっていたり、前述の久根ニコライに関することなどにも言及されていく展開を楽しんで読むことができた。