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【読書感想】野生伝説 羆風/飴色角と三本指

読書
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「野生伝説 羆風/飴色角と三本指」戸川幸夫作、矢口高雄著を読んだ。

本書に収録されている作品はいずれも、漫画で描かれていることから、その当時の時代背景などを含めて、わかりやすかった。

「羆風」は、 日本史上最悪の獣害事件「三毛別熊害事件」 を描いている。

これまで、幾度か「三毛別熊害事件」を題材にした再現ドラマなどは見たことがあったが、どれも人間側のことのみ描いていた印象が強かった。

本作品を読んだことで、北海道での開拓時代のことが人間の都合で土地の姿が変化していくことが、熊を含む動物たちの暮らしてきた土地であることが描かれていた。

それらのことを知ると、これまで知らなかった多くのことが伝わってきて、ただ熊が恐ろしいだけではないことがわかったような気がした。

「飴色角と三本指」では、あるカモシカとマタギの生命をかけた闘いが描かれていた。

本作品は、野生の勘が働き、自然のことをよく理解している動物たちの賢さなどが、マタギとの駆け引きなどから、よく伝わってきた。

人間よりも動物たちの方が、自然の摂理だとかに潔さを感じた。

いずれの作品も、動物と人間の駆け引き、生命を駆けた闘いが描かれていた。