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【読書感想】きみにかわれるまえに

読書
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 Twitterで著者がツイートしていた試し読みを目にして、「きみにかわれるまえに」カレー沢薫著を読んだ。

 本作品は、タイトルからも察することかもしれないが、ペットを飼うことに関する17話の短編がまとめられている。

 ペットを飼っている人、ペットを飼ったことがある人、あるいはこれから飼いたいと思っている人は、ぜひ読んでみてほしい。

 というのは、ペットを飼うという行為が人間の都合によるものだからだ。ペットショップ、保護団体いずれも作品内のどこかで描写されているのも、読みどころだ。

 ペットにまつわる短編作品は、それぞれが数ページの中に人々の思いや行動がこと細かに表現されている。誰かの何かに気づくこと、後になって「あの時のあのこと」がなんだったのか、というつじつま合わせみたいなことに出会うこともあるかもしれない。

 先日、某テレビ番組にて、著名な作家さんがリモート出演されている時、その方は愛犬を抱きながら都度コメントされていた。このご時世だからこそ観ることができる光景だろう。その作家さんは、「こんな時だから、離れて暮らす家族にも会えない。言葉は話せないし、ごはんを食べて、排便し、寝るだけ、という愛犬の存在に助けられた。」というようなコメントをされていた。本作品を読みながら、テレビ番組に出演していた作家さんを思い出した。

 本作品を読むことで、ペットと暮らす人にとってのあるある話のみならず、誰かにとってのペットの存在が自分と異なることを受け入れることなど、なにかを得られることがあるはずだ。

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