前作「ここは、おしまいの地」の続編となる、「いまだ、おしまいの地」こだま著を読んだ。
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それでは、「いまだ、おしまいの地」について、語っていきたい。
本作では、こだまさんご夫婦の日常はもちろんのこと、義弟とのエピソード、義両親とのことであったり、こだまさんが詐欺にあうエピソードなどが綴られている。
こだまさんの体験してきたことは、胸の内にしておきたいくなるようなことまでも、エッセイとして披露してしまうところが、危なっかしくもありつつ、親しみを覚える。
どこで見聞きしたかは記憶が曖昧だけれど、人それぞれに地獄を抱え生きている、という言葉が、本作を読みながら、ふと頭の中で浮かんできた。自分が持っていないものを誰かと比べてばかりいるのではなく、どんな状況でも何かに挑むようであり楽しんでいるような節さえ感じるこだまさんの日常には不似合いかもしれないが・・・。
また、今年に入ってからの日常の変化についても、こだまさんの身の回りのことが記述されているのは、読んでいてどこか救われるような思いだった。
私は、この感想を記すに至るまで、本作を立て続けに2度読んだ。繰り返し読むことで、なんとなく心が落ち着いたのだ。