スポンサーリンク

【読書感想】祝言島

読書
この記事は約1分で読めます。

 私は、たまにイヤミスを読みたくなる。特に、真梨幸子さんの作品に出会ってからは、無性にイヤミスならではの後味の悪さを味わいたくなることがある。今回も、そんな衝動に駆られ、「祝言島」を読んだ。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

祝言島【電子書籍】[ 真梨幸子 ]
価格:913円 (2021/6/4時点)


 「祝言島」の内容は、2006年に起きた連続殺人事件の被害者には”祝言島”という共通点、2017年に、九重皐月が大学の講義で「祝言島」というドキュメンタリー映画に出会い、そこから何かと言えば「祝言島」がキーワードとなり、あれもこれも繋がっていく。

 九重皐月の視点から「祝言島」の謎や秘密に迫っていくのではなく、そのほかに3人の視点で描かれ、語られる「祝言島」のこと、関わりのある人々の謎が紐解かれることもあれば、さらなる疑問が芽生えることもあり、最後まで気が抜けない。

 作中では、はじめはドキュメンタリー映画かと思われた、「祝言島」もカルト映画とされたり、スナッフフィルム、モキュメンタリーと表されたり、ストーリーが進むにつれ、祝言島という島の存在も都市伝説などではなく、それにまつわる事情も暴露されていく。

 本作品は、1度読むだけではもったいない、というよりも私には頭が追いついていかないような展開が続いた。伏線回収、という意味合いでも、何度か読むと良いのかもしれない。